もみじの日記

観劇の記憶を残しておく場所

刀ミュ静かの海のパライソ(11/2ソワレ)感想その1

 2021年11月2日18時00分。2回目かつ最後のパライソ現地観劇に行ってきました!!

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劇場入口にて



 前回9月30日に観劇して以来のパライソ。東京凱旋初日の配信は家の都合により観られなかったので、約一ヶ月ぶりでした。いや~~~~、すごかった。すごかったから今回も感想とか考えたこととかいろいろおいておきます。

 考えたことを書いてはいるけど、なんの文献も見てないわたしの頭の中だけで完結してる内容なので、信憑性は1ミリもないです!そりゃそうだ!そこんとこよろしく!!あと台詞とか細かい言い回しは雰囲気で補完してくださいな!!

 

 今回もネタバレしかしないのでお気をつけて!!!

 

 

○座席

 これは書いておかないとなって思った。前回は1バル上手側見切れ席だった。そのため舞台上は下手側半分しか見えてなかった。上手奥と背景のスクリーンは全く見えなかった。だからきっと観ながら取りこぼしたものもたくさんあったと思うんだよね。対して今回の席はA席3バルセンター下手寄り。座席に着いて感動した。舞台上が全部綺麗にはっきり見える!!!(当たり前)舞台のセットこんな風になってたのね~~!って始めて知った。今更!笑 背景スクリーンもちゃんと見えたので、あの月の形もしっかり見えました。グヌゥ……(頭抱え)当たり前だけど正面からちゃんと観た方がダメージがでかい……。前回より泣いた。マスクびしょびしょになった。無理だった……。

 

○1部

 思いついたものを思いついたままに書くので、順番はごちゃごちゃです!ごめんね!許して!

 

 ほんとだったら、前回観たときと全然違う!!ってことをしたかったんだけどね、なんせ前回観劇の記憶をほぼほぼ失ってまして……できなかった……。前回のブログに書き残したことしかほとんど覚えていない。記憶力がほしい。ただ、それでもひとつ気づけたことがある。鶴丸さんの台詞のトーンについて。前回は最初から最後までずっと怒りの感情が見えるというか、語気が荒いことが多かったと思う。えっ、ここでもそんな強い言い方するの?あたり強いね?みたいな。それが大分落ち着いたように感じた。もちろん強いところは強いんだけど。メリハリがあるんだね。基本のトーンが少し落ち着いたから、最後の叫びが余計に刺さるやつ。しんどかった…………。

 

 さて、まず出だし。子どもたちが紙風船で遊んでるね、微笑ましい。おじいちゃんが歌って子どもたちも一緒になって、平和だね。民衆が集まりはじめたよ。ここでわたしは胃痛が勃発。つらい。おろろん……。つらい……。

 一揆勢、というか右衛門作が、途中から伽羅ちゃんが持ってる旗。陣中旗って言うのかな?あれは舞台上でちゃんと右衛門作が描いてたんだね!前回は見えなかったところその1です。右衛門作について調べたときにあの旗を彼が描いたって出てきたから知識としては分かっていたけど、実際に描いてるところで、おーー!ってなった。ほんとに描いてるー!ってね。

 

 鶴丸さんの舞。双眼鏡でじっくり観た。くるりと回るときに靴が床にこすれるキュッって音が聞こえて、生だなぁって思った。あの身のこなし大好きだなあ。軽やかで、しっとりしていて、上品で、でも力強くて。大好き。

 その後のミュ審神者さんとの会話のシーンもほんとに大好き!!!「つーぎーの!にーんーむ!」いいよねぇ。前回観たときは床をバンバン叩いてたけど、今回は手を叩いてた!どっちも観られてハッピーです。

 ミュ審神者さんが「島原です」って言ったときの鶴丸さんの反応、勝手に驚いた顔をしてると思ってたんだけど、そうでもなかった気がする。驚くっていうよりは、静かに受け入れるというか、「あぁ、来たか」みたいな感じに見えた。どうだろう。あの時点で鶴丸さんは今回の出陣の戦略は決めてたのかな。もちろんその場の状況で細かな変更はなされたのだろうけど、一揆勢に潜り込んで仲間を集め、最終的にその仲間たちを幕府軍に撫斬りにさせるっていう大まかな計画はもとからあったのかもしれないよね。で、それを遂行するために必要な男士を自分で集めたのかな。だとしたら行き先を告げられた時点で自分が憎まれ役を引き受けることは覚悟の上ってこと???しんどいんですけど???

 

 天草四郎が遡行軍に殺されるところ。うーーん、しんどかった。しんどかったんだけど、ここでも一つ気になったこと。ちょっとずれるかもしれないんだけど。天草四郎が殺されたときの、右衛門作の悲しみ方が気になったんだよね。「我らの光が!!神の子が!!」みたいなこと言ってたよね?それは天草四郎一揆勢の光として、神の子として担ぎ上げられていたからで、もし彼がそうではないただの普通の子どもだったら、右衛門作は同じようにちゃんと悲しんだのかなぁ。一人の人間の命が失われたことを悲しんだのか、自分たちを率いる象徴である神の子が死んでしまったことを悲しんだのか、はたまたその両方か。普通の子どもだったら遡行軍の襲撃は受けないと言われてしまえばそれまでなんだけど、ちょっと気になっちゃいましたとさ。

 前回確認できなかったところ。天草四郎の首からロザリオを外して持って行く鶴丸さん。その表情を今回こそはちゃんと観たかった。双眼鏡でガン見した。笑顔だった~~~~~~~(死)まじであの笑みの真意を教えてほしい。鶴丸さんどうしてあそこで笑ったのなんで!!!でもあそこでロザリオをゲットしたから鶴丸さんは天草四郎に成り代われて、最後にお兄ちゃんを天草四郎に仕立て上げられたわけで、やっぱり計画が上手くいくぜって笑みなのかしら……。

 そうそう、気絶した右衛門作を無理矢理起こすところ。あれ前よりちょっと優しくなった?前はもっと荒っぽかった気がするようなしないような……。起こし方がつはもの小狐丸と同じっていうのはしばらくしてから気がついた。平安刀……。

 

 鶴丸さん、全編通して右衛門作にあたり強いよね。ずっと辛辣。語気強い。天草四郎の亡骸にすがりついているのに「そいつはもうただの物だ」って言い放つところからずっと。つまりは最初からずっと。やっぱり今回の出陣以前にも島原の乱に出陣したことあるのかなぁ。何かしらの前情報なしにあんなにあたり強くなったりはしないと思うんだよな。それとも「我らの光が!!神の子が!!」っていう嘆き方に引っかかったのかな。それにしてはあたり強いのが長いから、やっぱり過去に何かあったのかな。もしくは右衛門作の行い自体が鶴丸さんの地雷だったとか。地雷って言うと言葉がちょっと違う気はしなくもないけど。

 

 わたしはこの曲をちゃんと観たかったの、「マイネームイズ四郎♪」のやつ!「エイメン……(キラッ)」じゃないのよほんと。大好き。あの一人で踊ってるとこ、予想以上にしっかり踊っててびっくりした~!前回は何にも見えなかったです。見られてよかった!「エイメン……(キラッ)」で決めポーズするとこ、日向くんと浦島くんもばっちりポーズ決めてて、思わずにっこりした。

 ていうか、前回観たときも思ったけど、自分が天草四郎に成れると思ってる鶴丸国永、やばくない???16歳の少年を演じることができると思ってるんでしょ??あんな成人男性の姿をしておいて。自分の童顔さをよく分かってらっしゃる。好き。

 でもそれにしたってやっぱり成人男性が16歳の振りをするのは無理があるじゃん。浦島くんと日向くんは少年の姿だからまだいいんだけどさ。やっぱり認知に関する術とか使ってたりするのかな~。その時代の文化や暮らしに合わせた自然な姿で認識されるようになってるのかな。今回だけじゃなくて、三百年のときもそう。刀剣男士は最後まで演じきった。老いることがない彼らは何十年経とうと見た目は変わらないはずなのに、おそらく誰にもいぶかしまれずに。言動は史実に基づいて行えばいいわけだから自然にできると思うんだけど、姿形はそうはいかないよね。あの服装と髪型そのままで認識されたら、異様すぎて任務どころじゃなくなりそう。目くらましというか、外見をごまかすなんかしらの手段があるのかなぁ。でも少なくとも活撃はあのままっぽかったよね。本丸によって異なるのかな。謎ですね。

 

 三手に分かれて仲間を集めるところ。浦島の言葉がわたしにぶっささった。鶴丸国永と三日月宗近を信じろ。古くから本丸を支えてきた二人だから(要約)」ほらまたそういうこと言う……。いやまあそうだろうよ、あおさくの時点で二人に何かしらがあったことは明確だし、音曲祭のカテコで爆弾落としてくれちゃったし!でもこう、そうはっきり言われると、わたしが死ぬ。いつか本公演か双騎出陣しないかな。絶対ストーリー的にも演じてる二人の関係性的にもチケット戦争的にもしんどい。(初期から鶴丸さんと三日月さんがいるミュ本丸やばくない?演練で絡まれてそうって思ったのは内緒)

 

 日向豊前ペアは右衛門作と一緒にいたわけだけど。日向が豊臣にゆかりがあるって聞いただけであの作戦思いつくのは、やっぱり右衛門作さん相当頭がきれる人だったんかねぇ。その内容は褒められたもんじゃないんだけど。

 日向くんも言ってたけど、わたしもこの出陣を観るまで島原の乱キリシタンが反乱を起こしたものとして認識していた。でも実際はそれだけじゃなくて、藩主からの厳しい搾取によって生活に苦しむ人たち、生き延びるために仕方なく加わった人たちとか、ほかにもたくさんいろんな理由で参加した人がいた。それぞれが、それぞれの目的のために参加していたんだね。これも鶴丸さんの「黒の中に白もいれば、白の中に黒もいる」って言葉につながりそう?

 

 伽羅ちゃんが石切丸さんの幣を借りてくるところ、史実の天草四郎も幣を持っていたって説があるんだね?知らなかった!びっくりした。

 鶴丸さん、この戦に対して「くだらない」「はったりが必要」って言ってた。やっぱり語気が強いんだよな~。いらだちを感じる。鶴丸さんの信念からすると、この戦は気に入らないのかな。信念が何だかわたしは分かってないけど。くるむくん的にどんな解釈をして今回のお芝居になったのか、いつかどこかで語ってほしいなぁ。

 そのあとの「腹痛なら休み給え」はやっぱり笑った。「――だっけぇ?」ってニヤニヤしながらはけていくの、思い切り伽羅ちゃんを煽ってて大好き笑

 

 そう、伽羅ちゃん!伽羅ちゃんのソロ曲!!スモークたかれるやつ!!あれの歌詞がしんどいって聞いたから、頑張って歌詞を聞き取ろうとした。しんどかった……。「白い翼をたたんだ背中に背負っているのは抱えきれないほどのもの(要約)」って、それはもう鶴丸さんのことじゃん……。背景に鶴が一羽飛んでるし……。観ながらわたしの眉間がすごいことになった。あと、「供える花を持たない自分は戦うのみ」みたいなことも歌ってた?もう記憶が曖昧。供える花って吾平じゃん、泣いた。

 今回の伽羅ちゃん、ほんとに鶴丸さんのサポートに徹してるよね。一番最初のメンバー集めも、伽羅ちゃん自身に鶴丸さんが声をかける描写はなくて、最初から鶴丸さんのおつかいで日向と浦島を呼びに行った。最初から最後までずっと、鶴丸さんを支える役割だった。

 鶴丸さんの「ドーンといってバーン!」のところね、あそこにお互いの信頼度が見えた気がした。伽羅ちゃんの「安心しろ、俺にもわからない」って答えに「えっ!?」って割と本気で驚いてるよね!てことは、鶴丸さんは今までずっと伽羅ちゃんには通じていると思っていたわけで。となると伽羅ちゃんは通じてないけれど鶴丸さんの思ったとおりの行動を今までできていたってことになる。その結果の「今までそれでなんとかなってきた」だよね。もう最強のペアじゃん、ふたりはプリキュア(やめなさい)(色的にもちょうどいいな)

 伽羅ちゃんがいるから、鶴丸さんにも息を抜ける瞬間があったのかな。それとも、伽羅ちゃんがいるから鶴丸さんは崩れないでいられたのかな。どっちだろう。どっちだとしても、今回の編成に伽羅ちゃんがいてよかった。それも見越して鶴丸さんは伽羅ちゃんを編成に加えたんだろうなぁ。

 

 浦島が簔踊りについて話しているところ。その話を聞いた鶴丸さん、「浦島はそれを見たのかい?」って尋ねますね。あのときの表情がめちゃくちゃあざとくて死んだ。くちびるキュッてしてアヒル口みたいにしてたと思う。あの顔絶対わざとでしょわたし知ってる。

 それはそうとして、大事なのは会話の中身でした。簔踊りもそうだけど、島原の乱について語られるときって伝聞形が多いよね、おそらく。浦島も「――だったらしいじゃないか!」って言ってたと思うし。伝聞ってことは実際がどうだったのかはさっぱり分からなくて、それが本当か嘘かも分からない。今回はこの、うわさというか、はっきりと真相が分かっていないところを付いたんだろうな。天草四郎に成り代われたのも、松井が天草四郎の顔は見たことがないって証言したからだものね。実際はどうなのか分からない、目にしたものはいない。ならばいくらでもでっちあげられる。だから鶴丸さんたちは天草四郎に成れたわけだし、お兄ちゃんの遺体も天草四郎に仕立てあげられた。日向くんも豊臣秀吉のお孫さんに成れた。

 

 書きながらしんどくなってきたからここで一息つきます。みんな大好き回替わり。日向くんと豊前の梅干しのとこ!

豊前「甘いものでも食いてぇな!」
日向「梅干し食べる?(グイグイ)」
豊前「話聞いてたか?話聞いてたか??鼻についてるぞ!!(パクリ)……うめーちゃ!」
(種を足下に埋める豊前
日向「なにしてるの?」
豊前「生えるかなーって、思ってさ」
日向「どうだろうね」

 はいかわいい。鼻についてるぞ!!でめちゃくちゃ笑った。梅干しの種は埋めても生えてこないんじゃないかしら……笑

 

 もう1個、白濱さん伊達さんベテラン組が演じる武士コンビ!ほんとにありがとう、お二人がわたしの心の清涼剤でした。飛び出してきた魚をキャッチできて「おぬしよく取れたのぉ」ってさらっと言うの、めっちゃ面白かった。でもこのお二人についても深読みするとしんどいよね!!血を怖がって人間はおろか動物さえも斬ることができなかった二人。親世代は戦を経験しているけれど、二人はその話を語り聞くだけ。今回の物語で一番平和だなって思ったのがこの二人だった。家康様がつくろうとした天下太平の世は、ちゃんと築かれているんだよね。

 

 戻ります。伽羅ちゃんと鶴丸さんのデュエット曲!タイトルは「静かの海」になるのかな?前回聞いたときに歌詞にしんどさを覚えたので、もう一回ちゃんと聞こうと思って聴神経に全振りした。しんどかった。「月には静かの海という海があるらしい」ここまではいいのよ。よくないけど。鶴丸さん曲の終わりに「風もない退屈な場所」って歌ったじゃん。静かの海は退屈な場所なんだ。なるほどな。「いつか行ってみたいな、伽羅坊!」行きたいの?なんで~~~~~~!!!退屈は嫌いじゃなかったの~~~!!!…………って思ってたんだけど、今調べたら、鶴丸さんは退屈が嫌いとはどこにも書いてない??まって????退屈で死んでしまいそうとか、驚きが必要とは言ってるけど、退屈を嫌っているとは言ってない???え、でも嫌ってるよね?????まって????????(混乱)

 鶴丸さん的退屈って、戦や争いがなくて平和ってことになるのかな。じゃあ退屈な場所に行ってみたいっていうのはすなわち争いのない平和な世界に行きたいってことですよね、はぁ~~……。それに対する伽羅ちゃんの答えも「そうだな」でしたね。伽羅ちゃんも戦のない世界に行きたいってことかしら。ここで三百年の伽羅ちゃんを思い出そう。伽羅ちゃんが吾平に誓ったことってなんだったっけ?「すべての戦を終えたらまた来る。それまで花は供えない」ですね。戦をなくしたいと思ってるってことになりますよね。つまりそういうことですね……(死)

 あとこの曲にはなぜか某夢の国っぽさを感じる。なんでだろう!笑

 

 「合言葉はパライソ~♪」の曲、誰が歌ってもどの調でも全部好き。メロディも曲調もめちゃくちゃ好き。鶴丸さんが民衆を率いって歌うのも、浦島くんが兄弟と仲良く手をつないで歌うのも、日向くんがひれ伏す民に語りかけるように歌うのも全部好き。ただし場面と歌詞はしんどい。

 

 「刀剣男士、やめるかい?」の言い方ちょっと変わった?前よりも声が低くなって、なんというか、うん、言葉にできない(放り投げるな)とりあえずしんどすぎてのけぞった。

 

 前回も書いた気がするけど、わたしは豊前鶴丸さんのシーンが大好き。きっと松井たちに嫌われることも覚悟の上で、鶴丸さんは役割を告げたんだろうね。幕府軍に潜り込んでほしいって。「いつまでだ?」「この戦が終わるまで!!!」ここの迫力のすごさに今回も肩がビクッてしちゃった、横の審神者さんすみませんでした。松井が鶴丸さんに詰め寄って、でも何も言わないではけていったのはこのシーンだったっけ。会話をしよ~~~~???って気持ちになる。言葉にするって大事だよ??(誰目線?)それを見送った豊前、「鶴丸さんよ!!!」ってちょっと怖い声出しますね。ここの鶴丸さん、若干硬い表情をしてるように見えた。やっぱり罵られるというか、きつい言葉を投げられると思ってるんだろうな。でも実際は「あんがとな!」だった。鶴丸さんちょっとびっくりした顔してたね。そのまま豊前が歌って、そのあいだずっとびっくりした感じの顔だったと思う。で、「向き合わなきゃいけないときがある。今がそのとき」みたいな歌詞のところで、鶴丸さんにっこり微笑んだ。嬉しそうな顔だった。わたしは泣いた。は~~~~~~~……(顔面を手で覆って天を仰ぐ様子)「たいしたりいだあだよ!」「お前もな!!」ここで笑い合うの最高に大好き。

 

 もう順番がわからない、ちょっと前に戻るっけか。浦島くんが兄弟を一揆に参加させるのはどうだろうって。交流を深めて、でもその先に起こることに予想がついてしまって。死なせたくなんてないよね。そりゃそうだよ。でも島原の乱は女子どもも参加した一揆だから、今更逃がすことはできない。つらいね……。

 そして幕府軍から矢文が来ます。「キリスト教の信仰をやめ、降伏せよ。さもなくば撫斬りだ」みなごろしの言葉に恐れをなした右衛門作は戦をやめようとする。でも鶴丸さんはそれを許さない。だって始めたのは右衛門作。刃向かう意思のなかった他のキリシタンキリシタンではない民衆まで巻き込んで、暴力に頼ってしまったのは右衛門作。それを、なぜお前がやめようとする?そんな気持ちかしら。始めてしまったのなら、最後までその責任を持てってことかな。(右衛門作に「お前の意見は聞いてない!」って言うのはここだっけ?あの言い方実はとても好きです)(すいませんでした)

 そんで浦島にかける言葉がねぇぇぇ。やっぱりしんどかった。「浦島。ごめんなぁ。だめなんだ」ウゥゥゥ…………(語彙消失)声色も台詞も客席に背を向けているところも、全部にやられる。むり。むり……。

 

 忘れちゃいけない、牢に入れられた右衛門作と鶴丸さんのシーン。正面から観て初めて気がついた。ここは三日月が浮かんでるのね。ってことはあの問答はやっぱり三日月に向けた言葉ってことですか??しんどい。……はちゃめちゃに強くて底知れない相手が、自分の目の前で自分ではない誰かに向かって話しかけはじめるの、めちゃくちゃ怖くない?ちょっとだけ右衛門作に同情した。

 この戦を始めた『真実』を語ろうとする右衛門作を遮る鶴丸さん。「大事なのは『真実』じゃなくて『事実』だ」この台詞はわたしの中では忘れられない台詞。真実は語る人の思惑によっていくらでもねじ曲げられる。でも事実は実際に起こったものしか含まれない。この重く苦しい任務をこなすのに、他人の思惑は必要ない。大切なのは実際に起こった出来事、起きてしまった出来事で、それを踏まえて正しい歴史に導かなければならない。だから右衛門作の『真実』は聞かない。そういうことになるのかな?

 最後の「長生きしろよ~」は何回聞いても残酷な言葉だわ……。周りの人たちは撫斬りにされると分かりきっている状態で、でも自分だけは長生きを願われるの、あまりにも苦しい。

 この回の「右衛門作」は語尾にハートがついてるタイプだった気がします。「えもさくぅ?♡」みたいな。大好き。血迷ってTwitterのアカウント名をえもさくに改名しかけた(もみさくにはした)

 

 今回の戦闘シーン、特に民が殺されるところ。ワキを支えて身体を持ち上げて手を広げた状態で殺されるのが多かったよね。あれはもしかしなくても十字架をイメージしてるんだろうなあ。磔だよね。

 

 日向と浦島の釣りのところ!あそこだけつかの間の休息って感じがする。いや休めはしないんだけど。動ける人たちで釣りに行こうよ!って言うけど、実際は二人だけ。兵糧も尽きて満身創痍な状態で釣りに行ける人間はいないよね。人と刀剣男士の違い。あの釣りの曲、やけにJ-POP感がすごくない???いい意味で別世界な感じがするというか、異次元ぽいというか、上手い言い方が見つからん!!!なんか、最後の平和な時間って感じがする。

 

 もう、この先は言うまでもないですね、しんどいよ~~~~~~~松井~~~~~!!!(ギャン泣き)二回目でも無理だった、というか二回目の方が無理だった。つらい……。駆けつけた豊前があまりにもかっこいい、これぞ我らがりいだあ……。ほんと豊前がいてよかった……。でもたとえ豊前がいたとしても、松井に兄弟をけしかけるのはほんとにやめてほしい!!!!!松井的にはもちろん戦いたくないだろうけど、兄弟からしたら松井は幕府側の人間(人間じゃないけど)で、幕府側の狙いは一揆勢の撫斬りなんだから、戦わないと殺されてしまう。だから立ち向かって刃を向けるしかない。刃を向けられたら松井だってそれに対抗するしかない。何このしんどいの循環。ここの鶴丸さんの表情も見たかったんだけど、さすがにその余裕はなかった。松井を見るので精一杯。つらさのあまり背を向けてしまった松井さん。鶴丸さんが「目を閉じるな!!!」って叫んだ瞬間にお兄ちゃんが、お兄ちゃんがぁぁ…………。ほんとトラウマになりそう。わたしが松井だったらトラウマになってる。執拗に斬りつける男たちに「もうよい!」って言ったのはあの武士コンビの片割れだよね。幼い子どもがやられてるの、見るに堪えなかったんだろうな。周りの席の審神者さん方みんな泣いてたし、わたしも泣いた。ぼろ泣き。むり。

 幸いって言っていいのかな、わからない。弟くんはかろうじて息があった。そしてあの忍びが現れる。序盤で弟くんの名前が呼ばれていたのはこれのため?しょうきちくんって言うんだよね。一揆勢のなかでは右衛門作としょうきちくんが生き延びた。他の名もなき命はみな散っていった。歴史に名が残る、とは少し違うかもしれないけど、少なくともわたしたち審神者の歴史にはしょうきちくんの名が残った。三日月が救うのは「歴史の中で悲しい役割を背負わされたもの」だけど、それは何もしょうきちくんだけじゃない。鶴丸さんの言うとおり、37,000の命だって同じこと。だから鶴丸さんは叫んだ。救うなら全部救えと。やれるもんならやってみろと。その裏に、全部救えないなら余計な手出しはするなって意味が込められてたりするのかなっていうのは完全なるわたしの妄想。

 思いっきり叫んだ後に「あー、すっきりした!」ってけろっとしてるのほんと良くないと思うそういうとこですよ鶴丸さん。ふらついた鶴丸さんをさっと支える伽羅ちゃんかっこよかった。あの支えられた鶴丸さんの「かなわないなぁ」って感じの笑顔、もう、もう、うぅ……(語彙力が尽きる様子)

 「帰ろう」って言うあの声、あまりにも優しくて柔らかくて弱々しくて、だめだったな……。ほんと、鶴丸さん、がんばったね……。

 

 本丸に帰ってきてからの浦島の言葉。「強い人は強くならざるを得なかったから強いんだ」(この台詞は合ってるか自信がないごめんなさい)鶴丸さんの過去になにがあったのか本当に気になる。

 鶴丸さん、はやく石切丸さんに幣返してあげて?「祓ってみてください、清めてみてください」じゃないのよ。おとなしく囲碁の勝負しておいで?

 松井が鶴丸さんに梅干しを食べないか誘うとこ、あれはどう見ても告白シーンにしか見えないんだよなぁ笑 違うけど笑 松井さん緊張のせいか声裏返っちゃってたし!かわいかった笑 松井、鶴丸さんとちゃんと話せるか心配してたけど、ちゃんと話せてたね!しょっぱい梅干しをおかわりする伽羅ちゃんに二人で笑ってたのを見て、ものすごくわたしは安心したよ。

 で、最後の、みんなが笑ってるシーン。あそこの鶴丸さんは一体どういう動きをしてるんだろう笑 幣を持ってひょうきんな動きしてるよね笑 まぁかわいいのでなんでもいいです!やっぱりこの終わり方好きだなあ。敵味方、信仰する宗教、老若男女関係なく、みんなで楽しく笑って終わるの。やっぱり笑顔が一番だよね。

 

 

○余談とまとめ

 これはパライソ本編にはあまり関係ないというか、少し離れていることなので読み飛ばしてもらってかまわないんですけど。前回観劇したとき、わたしは鶴丸さんに「怖い」という感情を持った。そしてそれが「5Guys Shakespeare Act:1[HAMLET]」を観たときに持ったものと同じものだと思った。

 で、鶴丸さんが出陣し、部隊の編成も鶴丸さんが考えると決まったあと。ここから先、わたしは鶴丸さんにずっと恐怖を感じていた。クライマックスまでずっと。鶴丸さんらしい明るさとか、おどけてる感じはずっとあるんだけど、水面下でずっとこわいというか、腹の底が読めないのがこわいというか……。あおさくを観たときには持たなかった感情。でもこの感情を持ったことはある。何かなって思ったら、「5Guys Shakespeare Act:1[HAMLET]」ですね!話は全く違うし、人がたくさん亡くなること以外に共通点は見いだせてないけど、このこわさはハムレットを観たときと同じ感じがした。特にハムレットがポローニアスを殺してしまう場面。なんでだろう……。とりあえず円盤を手に入れたとて、1部を気軽に再生できることは絶対にないことは確定していますね。ハムレットを未だに再生できてないってことは、そういうことでしょう?(ハムレットの話になってしまった)(刀ミュ静かの海のパライソ(9/30マチネ)感想その1 - もみじの日記 (hatenablog.jp)

 これね。考えた結果、周りに黙って1人でとてつもなくしんどいことを計画して成し遂げようとしているところが鶴丸さんとハムレットで共通するから同じだなって思ったのかもしれないなと。

 パライソの鶴丸さんは隊長として編成から何から全部1人で采配した。詳しい計画を全員にちゃんと説明する描写はなかった。それぞれ指示を出すのに個別で伝えただけ。松平信綱とも共有してたけど、1人で全部抱え込んでいる。自ら憎まれ役をかって出て、任務を遂行しようと1人で動き回る。

 ハムレットも狂気を演じて父の復讐をするという計画を抱え込んでいる。ホレイショーだけは知ってくれているけれど、最初は参加はしていないし、計画の中身までは知らない。オフィーリアなことで憔悴するハムレットを気にかけたのも、あくまで「殿下ならそうする」っていう想像がもとだものね。「巻き込んでいいんです!」って説得されてようやくホレイショーを巻き込んだ。でもそれもローゼンクランツとギルデンスターンから。レアティーズに伝言を頼むのも、オフィーリアを突き放すのも、ガートルードに問うのと、ポローニアスを殺してしまうのも。全部1人でやったこと。やってしまったこと。

 もちろん任務を達成して本丸に帰った鶴丸さんと自ら毒を煽って死んでしまったハムレットは大きく異なるんだけど、やっていたことは結構近いよなと。計画に勘づいている・知っているという点ではホレイショーと伽羅ちゃんにも近いものがあるのかも?まあ役割的に同じなのはホレイショーと右衛門作なんだろうけれど。1人だけ残って、周りの人に、後世に、何があったのかを伝える役割。

 完全なるこじつけだけど。うーーーん、しんどい!!!

 

 

 もうちょっと観劇しながらいろいろ考えたことがあったはずなんだけど、しんどいの波に追いやられてどこかに行ってしまったようです。本当はもうちょっと松井や浦島くんのこともちゃんと観て深掘りしたかったんだけど、鶴丸さんしか追えなかった……。

 というわけで、1部の内容はこの辺で!どうして余裕で1万字超えてるんだろう!?笑 長くなっちゃいそうなので今回も記事は2つに分けます!

 

 ここまで読んでいただきありがとうございましたー!

 

(追記:感想その2はこちら↓)

maple-stage423.hatenablog.jp